2020/03/03

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紅蓮の炎を背に歩いてくる人影。
風貌や身長は犠牲者たちと似たり寄ったりで、瞬き1つしない無機質な眼差しに、口元に薄ら笑いを浮かべた20代半ばから後半ぐらいの男だった。

「形あるものは、時の経過とともに老朽化し、滅んでゆく
 生あるものも同様に、死にゆく
 つまり、存在自体が無意味、ということだ
 おまえたちの行為や存在も同様だ
 よって、このまま灰と化すのは必然なのだ
 ククク

2人は全身に激しい火傷を負い、アサミは一命を取り留めたものの意識不明の重体となり、片割れは帰らぬ人となった。