2018/12/14

Α-41


辺りは夜の色に染まっていた。
しかし月明かりのためか、黒く塗りつぶされるほどではなかった。

苦しそうに息をしていたタカシが静かになり、そのまま目を閉じる。
その様子を見て、安心したようにタカシに体を預け、目を閉じるアヤカ。


強めの日差しが2人の寝顔を照らす。
ゆっくりと目を開けていくアヤカ。

もう朝かぁ
なんか、目閉じたらいつの間にか寝ちゃってたし。

固く目を閉じたまま微動だにしないタカシ。
日光に照らされたその顔色は、蒼白に近かった。

でも、天気は良さそう。
ね、タカシ。

無反応なタカシ。

タカシ?
ねぇ、ねぇってば。

激しくタカシを揺さぶるアヤカ。
無反応なまま、力無く俯せに倒れるタカシ。
そのまま微動だにしない。

ねぇ、約束、したじゃん
一緒に、鐘の場所、見に行くって
なのに
なのに……

膝から崩れ落ち、地面を何度も叩きながら悲しみの高音をあげるアヤカ。
タカシを照らす光は、優しく、そして温かだった。

辺りには、慟哭がひたすら反響し続ける。