2018/01/27

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薄暗い森の中にいた
森林というよりは樹海という場所

気のせいか?
この森は何かがおかしい

前後左右を見渡しても、どれも同じ景色だった
樹と樹の間に見えるもの、樹の高さ、枝の生え方
どれを取っても同じだった

自分がどこにいるのかわからない
方向感覚を麻痺させる何かがあるのか?

そういえば、この森からは生き物の吐息が全く感じられなかった
気流もなく、樹自体も死体化しているようだった

オレのカラダも冷たかった
だが、なぜか動くことは出来た
まるで、何かに突き動かされているかのように
明らかに自らの意思ではない感じだった

突如、薄暗かった空間が明るくなる

樹が燃えていた
どこか一部ではなく、全ての樹が燃えていた
油に引火したような燃え方ではなく、山火事のような燃え方
自然発火なのか人為的なものかはどうでもよかった

オレのカラダは火の熱さを感じなかった
火は容赦なくオレのカラダに燃え移った
オレのカラダは、やはり火の熱さを感じなかった

火の色が見えた
しかし、火の色で景色がかき消されることはなかった

その景色は最初と同じように薄暗かった