2018/01/19

82

辺りは夕やけで紅く染まっていた

まるで返り血で染まっているかのように

これだけの夕やけは早々お目にかかれない

ただの水溜まりが血の池のように見えた

オレは会社の駐車場にいた

オレ自身も辺りの景色と同化していた

蒼い人影がやってきた

周りが紅いだけに余計に目立つ

人影はオレの存在に全く気付いていないようだった

ああ、そうさ

アンタにとってオレは取るに足らない存在なのだろうから

ちょうど人影は運転席の鍵を開けようとしていた

オレは背後から殴りかかった

もちろん工場から盗み出した鈍器に使えそうなモノで

間もなく辺りは暗闇に覆われた

紅くなっていた景色は紺色になっていた

オレは蒼い人影をひたすらメッタ打ちにした

オレたちの周りだけ蒼くなっていた

しかし、なぜかこの場所には他人がやってこないという確信めいたものがあった

どれだけメッタ打ちにしただろうか

夥しい量の蒼い液体が人影から流れていた

この人影はもう動くことはなかったが、オレはなぜかその場から動けなかった

!?

蒼い液体がオレの足をロックしていた

液体は間もなく固体に変わった

人影は微動だにしない

そもそも人影は人影でなくなっていた

液体ではなく固体になっていた

体温が急速に奪われていくのを感じた

目の前が蒼くなった

意識が遠退いていく

微かにサイレンのような音が耳に入ってくる


そんな気がした