養成所通いは学生のうちに所属していたクラスの課程は全て修了し、そこで一旦終わらせることにした
本当はもう一段上のクラスに所属して引き続き通い続けたかったが、就職先が四日市では物理的に通うことが出来ない
東京で仕事をまた探すにしてもこの氷河期真っ只中ではすぐに見つかるものではない
第一あの会社ですらやっとの思いで見つけたのだ
とりあえず、合宿には参加することにした
そして、プロとしての登竜門でもあるコンクール的なものにも書いたものを応募したりもした
「ドラマはテーマが不可欠。そのテーマは簡単であれば簡単な方がいい」
個人的にはこれがどうもしっくり来なかった
オレが書くとどうにもこうにも抽象的なものが出来上がってしまう…
テレビドラマの脚本、というよりは小説やエッセイのように…
だが、これが本来のオレであるかのような気がしたのも事実だった
そして、視聴率しか見ていないこの業界ではどう足掻いたところでオレの書いたものは受け入れられないだろう
恒例のパーティーには参加せずに会場を後にした
オレの中に大きな空洞が出来たのを感じた…