2018/02/16

Α-00

黒に近いダークグレーの分厚い雲に覆われた空。
辺りには重く陰鬱な鐘が鳴り響いている。
無風状態のためか、よく響いている。

針葉樹の森。
昼間だが、日光が差さないため鬱蒼としていた。
静かだった。
鳥達の囀りはなく、小動物や獣達の気配もない。


1羽のカラスが飛んでくる。

しゃがみ込んで一心不乱に何かをやっているアヤカ。
微動だにしない人間の足らしきものが見える。

降り立ったカラスは、様子を窺うように小刻みに跳ねている。
カサカサという音。


アヤカの動きが止まる。
カラスも跳ねるのを止めて、アヤカの様子を窺う。

ゆっくりと振り返るアヤカ。
小顔に大きな丸い目。
しかし瞳は小さく、血走った白目が大半だった。
目の下にはドス黒いクマ。
頰には、大小問わず多数の殴打または引っ掻かれたような傷痕。
口の周りは、黒を混ぜたような赤で染まっていた。

その場でアヤカの様子を窺っているカラス。

瞬き1つしない目。
小さな瞳にはカラスが映っている。

「いいよ

立ち上がり、カラスから目を逸らし、反対側へ立ち去っていくアヤカ。
ケガをしているのか、片足を引き摺るような動き。
身長は150cm程度。
ショートパンツから伸びている足は枝のように細く、体の半分程度の長さだった。

アヤカのいた場所へ羽ばたいていくカラス。


みんな、食べなきゃ生けてけないから


赤く染まった肉片を啄んでいるカラス。

2 件のコメント:

  1. 新作開始おめでとうございます♪
    血走った白目というのも怖いですが、
    どうやら死体相手に何かしていたようですね~。
    今のところ、世界観が分かりませんが、
    どんな世界なのかも気になるところです。

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    1. はい
      ついに開始しましたw

      まぁ、少なくともダークな世界なのは確かですw
      多分、これまで書いてきた中でもベスト3に入るのは間違いないかと

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