「知っていたが再確認した」
そう思うことが増えてきた…
多くの場合、悪い方面で再確認する…
良いことを再確認することはほとんどない…
オレは、大学という学校生活の中で最も退屈で、最も無意味としか思えない場所を卒業後、東海地方に本社がある食品メーカーに就職した
そこに所属したかったわけではない
そこに行くしか選択肢がなかったのだ
オレの、両親と呼ばれる1番身近な他人たちは世間体を気にする人種だった
彼らを黙らせるための手段でしかなかった
オレが自分たちの扶養家族に入っていることを盾に、自分たちの言うことを聞くのが当然とでも言わんばかりの態度を取ってきた
「私たちはあなたを生んであげた」
「私たちはあなたを食うに困らないようにしてあげた」
だからなんだと言うのだろう?
そもそもオレはあなたたちに生んでほしいと懇願した覚えはない…
オレをこの世に生誕させるという選択をしたのは、ほかならぬあなたたちのはず…
とはいえ、人間は他の動物のようにすぐに独りで生きていくのは非常に困難だ
実際に食うに困らない状況であったのは確かだった
それに対する借りを作らないということで、ある程度はあなたたちの求めるように生きてきた
ただそれだけだった…