2017/10/11

027

キウェインは「1区」にある次元転送マシーンに向かっていた
アイコと約束をしていた日だったからだ
また、通常よりも多くの報酬を手にすることができる日でもあった

次元転送マシーンのある場所には誰もいないことが多かったが、今回はキウェインとよく似た体型のオトコがいた
ティアドロップ型のサングラスをしており、レンズが黒かったため、表情を窺い知ることはできなかった

「う!?」

キウェインは右肩と胸を押さえた

「久しぶりだな、トリプルゼロ。どうした?傷が痛むのか?フッ、体は思いのほか正直だな」

トリプル、ゼロ?」

「まだ記憶は消えたままのようだな。まぁ、いい。こないだおまえに打ったメールはオレが打った。そして、アイコはオレの妻だった」

どういう、ことだ?」

「アイコは死んだ。正確にはオレが殺した。あのメールはアイコの端末から送った」

オトコは短刀を取り出した

「見覚えあるか?トリプルゼロ

「う!?頭が、痛い。あ、アンタは、一体

キウェインは頭を抱えて蹲った

「オレは、殺戮マシーン・トリプルワン。おまえは、殺戮マシーン・トリプルゼロだ。フッ、また会おうぜ

オトコは次元転送マシーンに乗り込み消えた

……トリプル、ワン。……トリプル、ゼロ。殺戮、マシーン……


キウェインはしばらくその場から動くことができなかった