勢いよく流れる水の音。
重装備状態のまま、全身を痙攣させながら、トイレで蹲っているサヤ。
はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……、はあ……
どうしよう…
できた、よね、きっと…
「サヤ、帰ったよ」
驚いて、口元を手で隠して振り返るサヤ。
「サヤ、どうした?こんなとこで…」
無表情なヨシキ。
サヤは怯えたようにヨシキを見つめている。
「なぁ、まさか…。もしかして、まさか、なのか?」
ヨシキは無表情なままだったが、声には責めるようなニュアンスが含まれていた。
サヤはヨシキを見つめるばかりだったが、目には涙が浮かび始めていた。
「どうなんだ!!答えろ!!」
唇を震わせながら俯くサヤ。
涙が一滴、また一滴とこぼれ落ちていく。
「あ、あ…、ああ…、あーーーーーーーーーー!!!!!!」
そのまま飛び出していくヨシキ。
叫び声が、徐々に小さくなりながら、辺りに響き渡る。