2017/04/27

Black rain falling

黒い雨が、土砂降りではなく、梅雨時のようにひたすら降っていた。
薄闇の中に黒い縦線が細かく入っている景観。

雨には大気汚染物質が含まれており、水と化学反応し、不快臭が辺りに充満していた。
また、酸性度も極めて高いため、いつも以上の防護が必要だった。

ヨシキは、防毒マスクにレインコート、ゴム長靴、その上に傘をさして出勤していた。
雨の当たらない場所では常に水滴を払っていた。

リュウスケも同様の格好で出勤していたが、外に出ることはなく、室内の端末でロボットたちが問題なく稼働しているかチェックするのみだった。

ロボットたちは、強酸性の雨に絶え間なく降られても故障することなく稼働できるよう造られているが、不測の事態が起こらないとも限らない。
また、雨が降ると自殺者が増える傾向にあるため、なおさらだった。

サヤは室内で過ごしており、ヨシキとの愛の戯れや手料理作りが日課になっていた。

雨は1週間ほど降り続いた。