2017/01/26

River abandoning the dead bodies II

サヤは散歩をするように、川の周りを歩いていた。
時々立ち止まったり、手すりに近づいて眼下の様子を見ていた。

緩やかな流れの中に、時折ロボットに投げ落とされたと思われる亡骸が見えた。

サヤはこの重度に進んだ大気汚染の犠牲者だった。
元々強くなかった呼吸器系と循環器系の機能は著しく低下し、かろうじて歩くことはできたものの、数時間程度が限界だった。

また、声帯は機能不全になってしまった。

気候に合わない服装をしているのは、皮膚呼吸で有害物質が体内に入るのを可能な限り遮断するのが目的だった。

サヤはヨシキと暮らしており、室内は空気清浄機と酸素が絶え間なく送り込まれるようになっていたが、その分家賃が上がってしまった。

元々2人は共働きで、その結果家賃を払うことができていたため、働き手を1つ失ったことで、経済的にも精神的にもヨシキへの負担が増えていた。

立ち止まるサヤ。
ロボットが亡骸になったと思われる人間を担ぎ、そのまま川へ投げ落とす。

「…」