2017/10/17

033

キウェインは咄嗟に身をかわした
乾いた音とともに短刀が木に刺さった

「クッ

キウェインは右肩を圧迫するように押さえたが、右肩には裂傷が出来ているようで、指先から血が滴り落ちていた

「ククク。よけるのが遅すぎたようだな。その出方だと静脈切れてると思うぜ?」

キウェインの指先から滴り落ちる血は一定のペースだった
圧迫していても止まることなく出血していた

だから、どうした?」

キウェインは、顔色1つ、表情1つ変えずにいた

「静脈でも、切れると縫わない限り血は出続ける。このままだと、出血多量で意識が飛んで死ぬぜ?それとも、今すぐにラクになりたいか?」

トリプルワンは、力の差を誇示するようにニヤニヤしていた

アンタの、好きにしろよ」

キウェインは右肩を押さえるのを止め、腕を脱力したように垂らしていた
出血のペースが若干速くなったようだった
しかし、顔色1つ、表情1つ変わらなかった

「フッ、トリプルゼロ。おまえは素晴らしいよ。素晴らしすぎて今すぐ殺してやる!!」

トリプルワンは、目に留まらない速さで短刀を、少なくとも2本は投げた
しかし、キウェインの手に短刀が握られることはなかった

「何!?」

トリプルワンの両腕には、間違いなく自らが投げたはずの短刀が刺さっていた

「なぁ、アンタ、オレになんか投げたのか?だとしたら、動きが遅すぎて欠伸出そうだったぜ」

「クッ。バカな

キウェインは、トリプルワンが投げつけた短刀を受け取り、そのまま投げ返したのだろう

「さて、これで形成逆転だが、どう

キウェインの胸にトリプルワンのつま先がめり込んでいた

「言い忘れてたが、オレには足っていう武器もあるんだが?」

キウェインは崩れ落ちるように倒れた

完全に意識を失っているようだった

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