2017/09/29

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スラム街と貧民街は、物理的に行き来はできるようになっていたが、スラム街と中流階級の街はそれが不可能だった

スラムの人間が中流階級の街へ行くには、自治体からの許可とその際に発行される所定のパスコードが必要だった
無論、年収が最低でも500クレジット以上である、というのは言うまでもない

中流階級の街は、「1区」にある数台の次元転送マシーンが唯一の出入口だった
ここでパスコードを入力するのだ

なおこのマシーンは、電話ボックスのような造りで、人1人分のスペースしかなく、入ろうとする人間が条件を満たしているかどうかも、事前に感知しているようだった
条件を満たしていない場合は、いかなる手段を用いても開かないようになっていた

以前、このマシーンを鈍器で破壊しようとした人間がいたが、破壊できるような強度ではなく、マシーンから発射された鋼鉄をも溶かす熱線で返り討ちされた

これ以降は、そのような愚行を犯す人間は誰1人としていなかった

キウェインがアイコと初対面を果たし、カラダの関係を持ったのは、スラム街でだった
これはアイコの配慮によるものだった

スラム街で暮らすキウェインは、当時中流階級の街へ立ち入る条件を満たしていなかった
逆にアイコがスラム街へ立ち入ることは問題なかった

なお、キウェインが中流階級の街へ立ち入る許可が出たのは、アイコから報酬として50クレジットを受け取ってから、間もなくだった


自治体はどのような手段で、住民たちの収入を調査しているのだろうか

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