2017/09/23

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貧民街とスラム街の境界は、実質無法地帯だった
スラム街の秩序を守るという名目の、24時間体制の監視場が設置されていたが、実際に行われているのは、脱出してきた貧民たちの殺戮だった

貧民街から脱出を図ろうとする人間は後を絶たない
自治体からは完全に見放されており、衣食住や労働環境は無きに等しい状態だった

雨風を凌ぎ、まともに居住できる場所は無人の荒廃した建物ぐらいだった
しかし、建物内部に空きがない場合は、野宿せざるを得ない状態だった

このような環境では、生存率よりも死亡率の方が高くなるはずだったが、統計上はほぼ変わりがないようだった

自治体では、年収200クレジット未満の人間たちを総称して「ワーキングプア」と呼んでいた


この状況は、彼らがスラム街を追われ、貧民街に居住せざるを得ない状態に陥ったことで発生しているに違いなかった

2 件のコメント:

  1. 全員を救済するのは土台無理ですが、
    実際に自治体にも見放されてしまうと、
    もう何をしてでも生きていくしかないですしね。
    こんな場所ではちゃんと生きていくのもやっとぽいですが、
    やっていくしかないですしね~。

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    1. 確か、この小説を書いたのは数年ぐらい前ですが、ダークな近未来というスタンスで書きましたが、このまま時代が進んで色々なことが重なると、日本でもこういう場所が出現しそうな気がします(汗)

      改めて読み返してみると、結構リアリティがあるので、自分で自分が怖くなったりします

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