2017/07/23

■20

セミナー終了後はまだ余韻が残っていたようですぐには立てなかった

「どうした? なんか疲れた顔してんぜ」

「なんか…。色んな情報が頭に一気に入って来たからなぁ…。今こうやって話すのが精一杯だ」

「まあ、そうだろうな。俺もそうだったしな」

会場にはまだメンバーがたくさん残っているようだった
女性陣はどうやら香織の周りに集まっており、賑やかというよりはうるさいぐらいだった

俺は完全に頭が回っておらず、何を話しているかは全く耳に入って来なかったが、どうやらみんな20代前半から25歳で、割と華やかな雰囲気だった
ファッションの系統も同じだったが、不思議とその中で一番目立っていたのは香織だった

「あの子さっき受付してた石井香織って子だ。今女の子の中で1番力があるんじゃねえか」

「ああ…。そうだろうな」

小松が例のボストンバックを持ってスッと出て行くのが見えた

「さてと。俺たちも出ようぜ」

会場の外にはソファー状の椅子があり、小松が座っていた

「明神さんお疲れ様です」

「お疲れ様です」

「内容はどうでした? わかりましたか?」

「ん~…。正直色々な情報が頭に一気に入ってきたので、よく吟味出来てないんですけど、ただ伝わるものはありましたね。うまくは言えないですけど」

「なるほど…。明神さんこれからちょっといいですか?セミナーで話しきれなかったことを話したいなって思ってるんですけど」

正直これ以上何かを話されても頭に入るような状態ではなかったので、すぐにでも帰りたかったが、小松と大城から無言の圧力を感じて、それに抵抗する気力もなかったため付き合うことにした

「いいですよ」

「じゃあ、場所変えましょう。来る途中にベローチェがありましたよね?あそこに行きましょう」

言うやいなやすぐに早足で歩き出す小松
一体この男はどれだけ忙しいのだろうか?

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