「そ…、それで…」
リオの背中は強く圧迫されたままだった
「…」
リオは多少顔を歪めたものの、アッシェンの背中を優しく抱き、撫で続けた
「ボクは死んだ…。正確に言うと、肉体が、死んだ、んだ…」
…
「…ねぇ、1つ聞いてもいい?」
「…」
「だとしたら、あの場所…、えっと」
「森だったのが、焼き払われた、ような?」
「うん。そこにあった変な建物から出てきたよね?」
「…あれは、カナミの意識、だと思う。ボクは、既に肉体が死んでるから…」
「…そうだね。きっと、そうだね…」
…
「あの、ダークグレーな場所も、同じだと思う…」
「うん…、そう思う…」
…
「じゃあ、カナミを剣で刺したのは?」
「ボクじゃない…。ボクじゃないんだ…」
「!!」
アッシェンの指が、リオの背中が軋むほど食い込んでいた
リオの指もアッシェンの背中に食い込んだ
…
辺りにはアッシェンの嗚咽が反響していた