2016/12/02

●3

アッシェンの目の前には、対岸が見えないほどの大きな滝が広がっていた

滝壺に落ちる水量も膨大で、落差は100mほどだったため、落下速度が早く、轟音とともにおびただしい水煙が立ち上っていた
流れる水はセルリアンブルーのままだった

「…」

アッシェンの眼差しは、どこかを見るともなく見ているままだった


リオは、水に浸かっていた顔をゆっくりと上げた
髪からは、水滴が速いペースで滴り落ちており、目には涙が溢れていた

「…どこ、いっちゃったの?まだ名前、聞いてないのに…」

溢れていた涙が止めどなく頬を伝っていった
歪な細波に、次々と波紋ができていった