2016/11/24

●6

夜が明けた
森はその原形を留めないような状態となっていた
見渡す限り木々は黒い煤と化していた

一瞥するだけでは何の建物かわからない構造をした、窓のない10階建ての建物
カナミはその建物にもたれるように倒れていた
見たところ外傷はなかった
木に貫かれたはずの箇所も、最初から何事もなかったかのような状態だった

建物から、フード付の、カナミと色違いの黒いローブを着たミナが出てきた
猛禽類を思わせる、瞬き1つしない眼差しだった

カナミは動き出す気配が全くなかった
昏々と眠り続けているような状態だった

ミナはカナミを一瞥し、去っていった
口元には「全て思惑通り」とでも言いたげな笑みが浮かんでいた