2016/11/17

●7

葉と葉の間から日光が差し込んでいた
赤黒くはなく、鮮やかな赤のままだった

「…ねぇ」

アッシェンは、すぐそばにいるリオを一瞥した
リオは仰向けの状態で、瞬きもせず、どこかを見ているか見ていないかハッキリしないような眼差しのままだった

「…なんで、…しゃべらないの?」

アッシェンは困惑した表情を浮かべた



「無駄だよ」

「!?」

「どこに、いるの?」

「さぁ、どこだろう。もし、そこの池にいるって言ったらどうする?」

「…」

「ま、いいや。いずれ見えるようになるときが来ると思うから」

アッシェンは、狼狽えたように辺りを見回していた

「フフフ。その子はさ、この世界に30年ぐらい前に生まれてから、言葉の存在を全く知らずに生きてきたみたい」

「…」

「信じる信じないは勝手だけど」

アッシェンは、狼狽えたように辺りを見回し続けていた

「さて、この辺にしとこうか。こんな世界でせっかく出会ったんだからさ」

鮮やかな赤だった景観が黒一色となった