2016/11/14

●4

闇夜だった
リオの記憶している限りでは初めてだった

葉と葉の間から月明かりが漏れてくることはなかった
池の水面は透明感のある漆黒だった

いつもは赤黒いはずの景観が、なぜか本来の色に見えた
しかし、滴り落ちる液体が止まったわけではなかった

ひとまず眠ることにした
目を閉じたときの景観も、これまでは赤黒かったが、今回は黒かった



「フフフ…」

リオは目を見開いた
景観は黒いままだった

「そんなに勢いよく目を開いても見えないと思うよ」

「…誰?」

「キミはボクの言ってることがわかるみたいだね。ボク?ボクは、不可視物質かな」

「…フカシ、?」

「まぁ、いいや。夜が明けたら面白いことになるから、楽しみにしてて…」

黒かった景観は、再び赤黒くなった