2016/11/11

●4

なぜか水の色がいつもより濃くなっていた

突然滝や湧き水が流れてくることはなく、どこかが壊れたような音もなく、これまでと何も変わったところはないようだった

アッシェンの瞳は、生まれたときから、上の階を流れる水、目の前にある湖とも同じ色だった

「どうしたの?ずいぶん狼狽えてるみたいだけど?」

「!?」

「フフフ。そんなに勢いよく周りを見回しても、ボクは見つからないよ」

「…」

「怯えてるの?なんだか子犬みたいだね」

「…」

「あ、もしかしてボクの言ってることわからないとか?」

「…」

「フフフ。まぁ、いいや。ここは直に暗黒となる…」

「!?」

洞窟内が一瞬で黒一色となった

「さぁ、行こうか…。キミはそろそろ外に出るべきなのさ」

そこに残ったのは、静寂と暗黒のみだった