2016/11/07

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「ファハハハ!ハ?」

それまで高笑い一色だった生首に異変が起きた
突如、爆発し始めたのだ

「なんだと!?この究極生命体が、なぜだ??まさか!コピーがやられたというのか?ぬぉおぉおおお!!」

爆発は止まることなく続いた

「その通り…」

生首の視界には、全身が闇に覆われたカナミと思われる人影がいた
闇の中から覗く目は、ガラス球のように、無機質に澄んでいた

「クッ!なぜだ!?私は究極生命体だ。あのコピーもそれ相応の能力を備えていた。なのに、なのに!!なぜだーーーー!!」

「全てのものは、みんな元の場所に戻る…。アンタは本来ならこの世に存在していない。それは、わたしもミナも同じ…」

究極生命体は、既に原形を留めないほど崩壊していた
完全崩壊となるのは、もはや時間の問題だろう

「燃え盛る炎は、燃えるものがなくなり次第、消える…。都市部に降っていた有害物質の雨も、いずれは自然の浄化作用によって、有害物質が含まれていない雨となるだろう…。既に天変地異と核爆発によって崩壊してしまったセカイ…。遺伝子操作を施された動植物のみが生息していたセカイ…。双方とも人間の醜い私利私欲により、歪められたもの…。これらを1つにしても、根本的な解決とはならない…。ここは、生命の宿らない死のセカイ…。これは、必然によってもたらされたもの…。…そして、わたしが、こちらのセカイに来ることは、2度とないだろう…」

闇の中に見えた人影が消えた
闇と同化するように、消えた

究極生命体は、完全崩壊し、全て水源に落ちていった
凄まじい量の水飛沫と水蒸気が発生したのは言うまでもない

このセカイの行く末は、全て自然の手に委ねられたのだ



-完-