2016/10/31

▼05

カナミは、いつしかの、淡い光に包まれた黄金色の草原にいた
そよ風は、今回は吹いていないようだった

風が、止んでる…
ここにいるってことは、また死にかけてる?

いいえ…
残念ながら、あなたの肉体は既に消されてる


わたし、あの変な生首にやられちゃったのね…

ええ…
あの生命体は、太古の昔に邪神たちが創り出したもの
目から放たれる光線は、鋼鉄をも溶かすって言われてる
その強大な力によって、セカイは2つに分けられてしまった

 
ああ…
そのときに、どこぞの英雄さんみたいな人たちが封印したのね
それで、セカイを1つにしないと、その封印を解けなくした

そうね

アイツは、その辺も計算に入れて、わたしやミナを創ったの?

あの人は、自分の研究については、ほとんど人に話さなかった
あなたやミナについても、遺伝子の新たな可能性を見い出す、としか言ってなかった

 

…なるほど


…ねぇ、あなたは、仮にわたしが実験サンプルでなかったとしても、わたしやミナを生むつもりだった?

ええ、もちろん
1人の女として、そして1人の母親として

 

そう、なんだ…

だからわたしは、あなたやミナに生きていてほしかった
どんな形でも





…わたしは、どうすればいい?

あなたには背負わされた使命はない
なので、好きにしていいのよ
ここに居たければ、居ていいのよ


…そうね

…なんか、変な感じ
ここがわたしの居場所な気がするけど…
ここに居るのはまだ早いっていう気もする…

あなたには、まだやるべきことがあるみたいね
わかったわ


淡い光が眩しい光に変わる

カナミは目を閉じた
目を開ける頃、カナミの目にはどのような空間が広がっているのだろうか?