2016/08/21

※46

時刻は0:00…
今日という日が終わりを告げ、明日という日に切り替わった…

時は規則正しく刻まれている…
いわゆるルーチンワークのように…

風の噂だが、コマツもオオシロもオールモストというかネットワークビジネス自体を辞めてしまったとのことだった

否定をするつもりはないが、あのシステムはこの日本という国では普及させるのは困難だろう…
おそらくは2人ともそれには気付いていただろうが、引くに引けなかった
そんな感じだろう…

無論、オレには彼らがその後どこで何をしているのかは一切わからなかった
わかったところでどうということもないが…

オレの中の時は動かない…
オレのココロは何も感じない…
しかし、カラダは動く…

時期が来ればいずれはそれも停止するだろう…
今はまだその時期ではないようだ…

凍結したオレのココロが溶けるのが先か…
それともカラダが停止するのが先か…
それは誰にもわからない…



-----完-----

※45

カオリとの関係が再開することはなかった
彼女はそれを望んでいたが、所詮はカラダ同士の繋がり合いでしかなかった…

ココロとココロを結び付けるものとはなり得なかった…

凍っているオレのココロを融解させるのは並大抵のことではない…

※44

マナミはあれから戻ってくることはなかった…
よく見ると私物がなくなっていた
今まで何かあると鬱陶しいほど電話やメールをしてきたが、それもピタリと止んだ…

あのときのメールは削除した
内容は押して知るべしだろうから、見る気にもならなかった…

おそらく、大作メールだっただろう…
1度もオレの目に留まることなく、闇へと消え去った…

※43

カオリの体や匂いはあの時と変わっていなかった…

艶やかで水滴をも弾く柔らかくハリのある肢体…
どこからともなく匂ってくる癒されるような匂い…

マナミと付き合っていることなどはもはやどうでもよかった
カオリの体のありとあらゆるところを味わった

触れ合うたびにその匂いが強くなる…
喘ぎ声のトーンも上がっていた…

どうやら同じタイミングで絶頂を迎えそうだった
あの時は1度もそういうことはなかった…

…皮肉なものだ

※42

珍しくマナミがいなかった
何かを感じ取ったのだろうか?

見る限り私物は残っている…

…まあ、オレとの結婚を考えているとは言え、マナミはまだ20代前半だ。
何だかんだで遊びたい盛りの歳だろう…

ケータイが鳴った
どうやらマナミからメールが来ているようだった

…今見ることもないだろう

※41

「おはよう」

カオリだった
ちょうど、人気のない休憩室にある備え付けのPCでネットサーフィンでもしようかと思っていた矢先だった

自宅にあるものと比べるとスペック的にも動作的にも見劣りがするので、今まではあまり手をつけなかったのだが…

「やっぱりね…。私…」

その次に出てくるセリフはおおよそ見当がついた
だが、敢えて先回りせずに待つことにした
肝心なことは本人の口から言わせるに限る…

※40

カオリの艶かしい喘ぎ声が響き渡る…
思ったよりも大きな声だった…

自分の部屋だったが、周りの住民に聞こえているかいないかはどうでもよかった
一時期隣の住民宅からその手の声が頻繁に聞こえてくることが多かったので、お互い様だ
声を出している本人はそんなことまでは頭が回らないだろうから…

「今の声、絶対隣に聞こえたぜ(笑)」

「やん!」

カオリは間もなく絶頂を迎えようとしていた
既に全身のありとあらゆる場所が濡れていた…
おそらく羞恥心と快感が入り混じった何とも表現のしようがない状態だろう

唇を吸われる妙な感じがあり、目が覚めた
犯人はマナミだった

「あたし、まだ逝ってないんだからね~。先に寝るなんてずるい~」

どうやらマナミに犯されることになりそうだ…

もはや義務と化していた…
愛も快感も快楽も感じなくなっていた
少なくとも愛は最初からなかったが…

夢は潜在意識の現れと言われるが…
まあ、考えてもしょうがない…

※39

土日祝日の田町は人の気配が全くもって感じられない
人嫌いのオレにとってはうってつけの場所だ

難点があるとすれば、稼働している会社が皆無に等しいため、営業している飲食店の選択肢も同じように少なくなることだ

勤務先は24時間体制だが、取引先の社員は週休でいないので、休憩室が快適に使えるのが良かった
平日は人が多すぎて人口密度が異常に高くなる
まるで、帰省ラッシュ時の乗車率並みに…

※38

コマツさんとはラブラブ出来たのかって?

それはご想像にお任せします
って言いたいところだけど、結局何もなかったよ

奥さんと約束してたんだって…
ウソかホントかわからないけれど、ここまで断られるとさすがに凹んじゃうな…

まあ、でもこれでほぼハッキリしたよね
私はコマツさんにとっては単なるセフレでしかないってことが…