2016/07/27

§8

シュウは、「10区」で一人暮らしをしていた
大学を卒業し、就職とともに始めた

これはシュウ自身で決めたことだった
これまでの人生の中で、唯一と言ってもよかったが、明確な動機はなかった

特に両親と仲が悪かったわけでもなく、価値観や思想、思考に嫌悪感を感じていたわけでもなかったが、好きというほどでもなかった

共稼ぎだったため、家にいることもほとんどなく、いたとしてもシュウと行動パターンが違うため、顔を合わせることも少なかった

血縁関係だが、1番身近な他人であり、不可解な存在
いてもいなくても、さほど変わらないし、影響もない

お互い、そのように思っていたのだろう